運行管理者とは運行の安全のための国家資格|試験情報も紹介
Cariotを活用した車両管理完全ガイド
「車両管理とは」という基礎知識から社用車事故を防ぐ安全運転のポイントまでを解説しています。これから車両管理をはじめる方や、もっと効率的な管理体制を整えたいご担当者におすすめの資料です。
無料でダウンロードこんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。
ドライバーの安全な運行を管理するための国家資格「運行管理者試験」をご存知でしょうか?
運送業に関わったことがない方には、知られていないかもしれません。
しかし、運行管理者資格というのは、ドライバーの安全を確保するために、運送業などの運営に必ず必要な国家資格です。
今回は「運行管理者」について、試験情報も含めてご紹介します。
【目次】
・国家資格である運行管理者とは
・運行管理者の仕事とは
・運行管理者資格の試験情報
国家資格である運行管理者とは
国家資格の「運行管理者」とは、バスやトラック、タクシーなどの営業用自動車の運行の安全を確保するために設けられた国家資格です。
運行管理者はドライバーの乗務割の作成や、健康状態の確認など事業用自動車の運行の安全を確保するために、さまざまな業務を行います。
一定数を超える事業用自動車を保有している営業所ごとに、運行管理者は一定の人数以上設けることが義務付けられています。
さらには、試験に合格して運行管理者資格証を取得しなければ、運行管理者としては選任できないように決められています。
運行管理者は事業用自動車の運行とあわせ、ドライバーの安全を確保するために責任を持って業務に遂行することが求められます。
運行管理者が必要な理由
運行管理者が必要な理由ですが、貨物自動車運送事業法によって、事業用自動車を一定数以上持つ事業所には「運行管理者」資格を持つ者の配置が義務付けられています。
その理由としては、運行管理を行う目的で最も重要な事項が輸送中ドライバーの安全確保だからです。
なぜなら、営業用トラック死亡事故件数はまだまだ多く、2018(平成30)年は253件となっています。
運行管理者はドライバーの安全を守るために、車両の管理や、スケジュール管理を徹底し、無理な運行による重大な事故を防ぐために必要です。
よって、運行管理者は物流業者や旅行業者などの、さまざまな業界で重要な役割を担っています。
運行管理者が必要な業界
<運行管理者が必要な業界>
- 運送業界
- 旅行業界
- タクシー業界
代表的なのが運送業界ですが、トラックドライバーのスケジュールや運行を管理したりすることが必要不可欠なため、運行管理者が必要とされています。
旅行業界ではツアーバスの運行を管理するため必要とされています。旅行バスの事故を起こさないためにも、労務管理などが重要な業務とされています。
また、タクシー業界でも多くのタクシードライバーの運行を管理するため、運行管理者資格者が求められています。
タクシー運転手は年々、高齢化しており、特に運行の安全が重要視されています。
このように運転手を多く抱えている業界や仕事においては、運行管理者が必要不可欠となっているのです。
運行管理者の仕事とは
運行管理者の仕事とは、以下の業務が挙げられます。
- 乗務割の設定
- 交代要員の配置
- 休憩・睡眠施設の保守管理
- 過積載の防止
- 運転者の指導監督
- 運転者の健康状態等の把握
具体的には、次のようなものがあります。
- ドライバーの健康状態を確認し、運行の禁止を指示する
- ドライバーの安全を守るために交代要員を配置する
- ドライバーの休憩に利用する睡眠施設を整備し、適切に管理する
- ドライバーの点呼、アルコール検査などを含む健康状態のチェックをする
ドライバーが法令を遵守しつつも健康で快適に仕事ができるよう、指導・監督することが運行管理者の役割といえるでしょう。
運行管理者資格の試験情報
運行管理者の試験情報の概要は、下記のようになっています。
<運行管理者資格の試験の概要>
- 受験地:全国主要都市
- 試験日程:3月第1日曜、8月第4日曜(年2回)
- 受験手数料:6,000円(非課税)
- インターネット申請でのシステム利用料:648円(税込)
- 採点結果通知手数料(希望者のみ):216円(税込)
- 書面申請:1,030円(試験案内書を含む)
注意点として、運行管理者資格の受験には、受験資格があります。
- 貨物運送事業で運行管理補助者の経験が1年以上
- 運行管理者基礎講習の修了
上記のどちらかを満たしていないと受験ができないので、確認が必要です。
国家資格ということもあり、試験は年2回のみの実施ですが、準備する時間がたっぷりあるのでしっかり試験対策をして受験しましょう。
合格率と難易度
合格率と難易度についてご紹介します。
運行管理者資格試験の合格基準は、総得点が満点の60%(30問中18問)以上であることと、出題される分野ごとに正解が1問以上または、2問以上であることとなっています。
近年の運行管理者試験は合格率20~30%前後で推移している状況です。
また、運行管理者は国家資格であることや、近年ドライバーへの安全管理が社会全体で重要視されている影響もあり、試験難度が上昇しています。
過去10回の試験で最高の合格率は36.9%、最低の合格率は14.4%なので試験内容によっても、合格率は大きく変わってきます。
まとめ
今回は、国家資格である運行管理者についてご紹介しました。
ドライバーの安全を守るため重要な業務を担当するので、仕事内容も多くなっていますが、社会的貢献度も大きいのが運行管理者です。
また、運行管理が最適に行われることによって稼働率や積載率の上昇にもつながります。
運行管理者資格者の需要は運送業界だけでなく、旅行業界などでも需要があるので、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。
ご意見・ご質問・ご感想・ご要望などがございましたら、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください!
※本記事の情報、及び画像は、記事作成時点のものです。詳しくは最新の情報をご確認ください。