【2023年最新版!】運転日報とは?書き方・記入例や役割・活用方法についてわかりやすく解説

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※当記事は2023年4月14日に改定されています。

こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

前回は、車両本体の管理を行うための「車両管理台帳」について、具体的な記載事項や管理方法を解説しました。
第3回目の今回は、車両の使用状況や運転者情報を管理・把握するための「運転日報」について解説します。

 

1.「運転日報」の役割

1-1.「運転日報」の記載は安全運転管理者の必須業務

はじめよう!車両管理 第2回~車両管理台帳はどのようにすればいいの?何を書けばいいの?管理の具体例を解説〜」では、車両本体を管理するための「車両管理台帳」についてお伝えしました。
今回お伝えする「運転日報」とは、業務に自動車を使用した際の記録を記載するもので、営業車などを保有している企業が作成すべき書類です。
下記企業には、運転日報の作成義務があります。

  • 貨物自動車運送事業を行っている企業
  • 事業で使用する車両数が一定台数以上の企業

さらに、安全運転管理者には道路交通法施行規則に基づき、「運転の状況を把握するため必要な事項を記録する日誌を備え付け、運転を終了した運転者に記録させること」が義務付けられています。
運転日報の保存期間については、安全運転管理者が作成する業務日誌として公安委員会に提出する場合もあることから最低1年間と指導されています。

参考:安全運転管理者等に関するよくある質問(警視庁)

また、運転日報には運転者情報も含まれているという点を考慮すると、労働基準法の「労働関係に関する重要な書類を5年間保存しなければならない」にならい、5年間は保存するという考え方もあります。
「安全運転管理者」については、「はじめよう!車両管理 第1回~車両管理とは?何をすればいいの?その疑問を解決します〜」で詳しくお伝えしました。そちらもぜひご覧ください。


1-2.「運転日報」の書き方と記載する具体的な内容

運転日報には決められたフォーマットはありません。これから作成するという場合は、無料で公開されているテンプレートを利用すると便利です。
過去のCariotブログでも「運転日報」の書き方・テンプレートについて詳しく説明しています。そちらも参考にしてみてください。

【過去記事】
・運転日報の書き方を説明!エクセルのテンプレート作成例とアプリの活用についても紹介
・運転日報のエクセルテンプレートを目的別にご紹介

テンプレートを利用する場合、気をつけなければならない点があります。
それは、「一般貨物自動車運送事業」の許可を受けて事業を行う企業と、そうではない企業で記載内容が異なるという点です。
自社がどちらに当てはまるかを確認し、適切なテンプレートを選ぶようにしましょう。


画像:一般社団法人東京都トラック協会「トラック運送事業を適正に行うにはー業務管理の要点ー

貨物自動車運送事業者が作成する「運転日報」に記載する主な内容は、ドライバーの氏名、車両の利用状況の記録、車両点検記録、ドライバーの稼働状況といった労務管理情報、荷物の積載量などがあります。

<貨物自動車運送事業者の記載事項>
貨物自動車運送事業輸送安全規則(第8条)で定められた法令上必要な記載事項は以下の通りです(保存期間は記録から1年間)。

  • 運転者の氏名
  • 乗務した事業用自動車の自動車登録番号その他の当該事業用自動車を識別できる表示
  • 乗務の開始及び終了の地点及び日時並びに主な経過地点及び乗務した距離
  • 運転を交替した場合にあっては、その地点及び日時
  • 休憩又は睡眠をした場合にあっては、その地点及び日時
  • 車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上の普通自動車である事業用自動車に乗務した場合にあっては、貨物の積載状況等
  • 道路交通法や自動車事故報告規則に規定する事故又は著しい運行の遅延その他の異常な状態が発生した場合にあっては、その概要及び原因
  • 経路並びに主な経過地における発車及び到着の指示があった場合にあっては、その内容

<社有車を保有する企業の記載事項>
貨物自動車運送事業以外の企業で、乗車定員が11人以上の自動車にあっては1台、その他の自動車にあっては5台以上を使用している企業は、安全運転管理者を選任しなければなりません。
安全運転管理者は、下記の内容を記載できる日誌を備え付ける必要があります。

  • 運転者名
  • 運転の開始及び終了の日時
  • 運転した距離
  • その他自動車の運転の状況を把握するため必要な事項

さらに下記の情報も記録しておくと、生産性や業務改善の分析にも活用できます。

  • 同乗者
  • 行き先
  • 運転の目的(移動、運搬など)
  • 車両情報(車種、番号など)
  • 走行メーター、走行距離
  • 燃料購入時記載欄
  • 点検項目

これらの情報入力を行う際、データをエクセルに入力する・紙に手書きで記録する方法もありますし、アプリ等を利用して自動でデータを収集・集約し、記録する方法もあります。
業務内容と必要に応じて、データ収集を自動化するサービスを利用すれば手作業で記録をつける必要がなくなり、業務の負担軽減・効率化が実現します。
 

2. 「運転日報」を活用して多角的な車両管理を

2-1.記録するだけではもったいない!「運転日報」の活用法

「運転日報」に記載した記録は、業務改善に役立つ情報としても活用できます。
例えば、記載事項を定量的に分析することで、

  • 早期に車両の異常を発見できる
  • ドライバーの勤務時間の改善
  • 燃費を計算しエコドライブ指導を行う

など、リスクマネジメントや労務管理・業務効率アップに役立てることもできます。

2-2.多角的な車両管理を実現する「運転日報のデジタル化」

「運転日報」をデジタル化すると、これまで把握が難しかった「実際の走行情報・車両利用状況」が見えてくるようになります。
情報を「見える化」することは、管理者とドライバー双方にとってメリットがあります。

<管理者側のメリット>

  • 車両・人員管理業務の効率化
  • 効率的な車両配置によるコスト削減
<ドライバーのメリット>

  • 報告業務の負荷軽減、生産性の向上
  • 適正な労働環境の整備

正確な「運転日報」の記録は、多角的な車両管理を行うための必須事項です。
しかし、アナログ管理の場合、実際に走行したルートや目的地への到着時間や待機時間といった「ドライバーが現場でどのような動きをしているのか」を、管理者が把握するのは困難です。

デジタル管理では、ドライバーの走行ルートや現在地、到着時間、停車・滞留時間、速度や危険運転挙動などが自動で記録されます。
さらに取得した情報からレポートを生成できるので、アナログ管理では把握しにくかった車両利用や運行履歴の可視化が容易になります。
デジタル管理によって効率的な車両管理を行えるようになれば、一人当たりの業務効率の向上につなげることができます。

「デジタル化」と聞くと、複雑なシステムや導入時の負担が大きいイメージがあるかもしれませんが、最近は、スマートフォンやタブレットを利用し、使いやすく導入しやすい形態のサービスも登場しています。
この機会に、アナログ管理からデジタル管理への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

車両管理システムCariotは運転日報のデジタル化を誰でも簡単に行えるシステムです。
もっと知りたいという方はぜひパンフレットをご覧ください。


 
 
※本記事の情報、及び画像は、記事作成時点のものです。必ず最新の情報をご確認ください。
※2021.05.06 改訂
※2022.01.12 改訂
※2023.04.14 改訂

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