東京五輪が物流網に与えた影響とは〜輸送遅延に対応する動態管理システム活用法〜

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

2021年7月24日〜8月8日まで東京オリンピックが開催され、8月24日〜9月5日まで東京パラリンピックが開催されています。
東京オリンピック開催期間中、競技会場周辺や都心に向かう道路、高速道路では交通規制が行われており、一部で渋滞による輸送遅延が生じたことが報道されました。
輸送遅延が発生すると、車両の現状確認や荷物の到着時間等の確認業務が発生し、場合によっては損失が生じることもあります。

今回は、輸送遅延発生時に必要な対策および解決策についてお伝えします。

 

1.東京オリンピックによる交通網への影響

1-1.荷主や運送事業者に求められた対応

オリンピック開催期間中、競技場周辺や都心に向かう道路の交通渋滞が予想されていたことから、東京都は事前に交通渋滞緩和を目指す「2020TDM推進プロジェクト」を推進し、民間企業に対して協力を要請していました。

物流・流通業界には、業務の分散化・交通量抑制による渋滞悪化の防止対策などが呼びかけられました。物流事業者は期間中のサプライチェーン全体での物流効率化に向けた取り組みを行い、郵便・宅配便を取り扱う企業は渋滞による「配送遅延の可能性があること」を事前に周知するなどの対応を行なっています。

1-2.実際に起きている物流へのしわ寄せ

オリンピック開催に向け各企業・事業所が事前の対策を講じたものの、大会期間中は日中の首都高速道路料金が値上げされた影響で一般道の利用が増加したことに加え、交通規制・迂回ルートの利用などの要因が重なり、一般道の一部で渋滞が発生しました。
湾岸エリアの競技場に近い豊洲市場周辺では、青果・鮮魚の配送に遅延が発生しました。運送事業者は遅延対応に追われるなど、道路状況の変化は物流・流通業界の輸送状況に影響を及ぼしました。

画像:2020TDM推進プロジェクト「代替ルート資料一式
 

2.輸送遅延発生!その時必要な対策

渋滞で輸送遅延が生じた際、物流現場は次のような状況に陥る可能性があります。

<輸配送遅延時の現場の状況>

  • 輸送状況をドライバーに確認しないと実態が把握できない
  • 納品先からの到着予定時刻の問い合わせに即時に回答できない
  • ドライバーが電話対応に時間を取られることで更なる遅延につながる
  • 関係各位との連絡業務に追われてしまい、通常業務にも影響が及ぶ

など

本章では、このような状況を改善するために、輸送遅延が発生した時に取るべき対策や解決策についてお伝えします。

2-1.車両のリアルタイム位置情報の把握

輸送遅延の際に、運送事業者が最初に行わなければならないことは主に次の3点です。

  • 運行状況の確認:車両位置の特定を行い荷物の到着予想時間を判断
  • 対応策の検討:遅延しても荷物を届ける、中止する、他の車両の手配などを判断
  • 対応策の周知:決定した対応策を関係者に周知する

輸送遅延による混乱を最小限に抑え損失を防ぐためには、第一に車両の現在地を正確に把握することが必要です。
車両の位置情報を迅速に把握できれば、対応策の検討・実施もスピーディーに行うことができます。そのためには、ドライバーとの電話連絡に頼ることなく、車両の現在地を確認できる体制を整える必要があります。

2-2.到着時間を予測し着荷主へ連絡

車両の状況を把握し対応策を決定したあとは、ドライバー・発着荷主への連絡を行います。
しかし、道路状況は刻々と変化します。関係者に対し輸送状況を迅速に周知するためには、走行情報をリアルタイムで取得できる環境を整備する必要があります。
また、複数の関係者間でスムーズに情報伝達・連携ができると、輸送遅延による混乱を最小限に抑えることができます。

以上のことから、リアルタイムで車両の位置情報と走行ルートを把握できる体制づくりに加え、関係者への迅速な連絡を行うことができる体制を整えることも重要です。

2-3.必要に応じて配送計画を見直す

また、そもそも輸送遅延を発生させないために、従来の配送・運行計画や走行ルートの見直しも必要です。
しかし、計画を見直すためには、どこに・どのような問題があるかを特定し、具体的な改善策を立案しなければなりません。

輸送遅延への対策として、車両の現在地を迅速に把握し、関係者への迅速な連絡体制を整え、遅延をできる限り最小限に抑える対策として、車両の位置情報や走行状況をリアルタイムで把握・管理できる「動態管理システム」の活用がおすすめです。

「動態管理システム」は、輸配送状況把握の精度向上に限らず、業務効率化・生産性向上・人件費削減など、改善が必要な箇所を洗い出すことができます。そのため、車両を使い業務を行う企業・事業所が抱える複数の課題解決に活用できるツールとして多くの企業で活用されています。

「動態管理システム」にはさまざまな機能がありますが、輸送遅延対策における主なメリットは下記のとおりです。

<動態管理システム活用のメリット>

  • 輸配送状況の把握精度の向上
  • 複数車両の現在地を画面上で把握できる
  • 到着予測時間の確認・共有ができる
  • 遅延対策、緊急現場への的確な配車
  • 配送計画・走行ルートの見直しが容易に

など


 

3.Cariotで実現する輸送遅延対策

モビリティ業務最適化クラウド「Cariot」は、輸送遅延対策に活用できる機能を多数備えています。
ここからは、輸送遅延対策に効果的なCariotの機能をピックアップしてご紹介します。

■車両の現在地を地図上で把握
・エリア

地図上で車両の現在地・目的地・到着予定時間を確認できる機能です。
情報は3秒に1回更新されるため車両の動きをリアルタイムで把握でき、遅延発生の際の状況確認を正確に行うことができます。
本機能をご利用いただくことで、荷主等からの問い合わせの際、ドライバーへの電話確認が不要になり、作業工数が削減できます。

・DriveCast
本機能で発行されるURL・パスワードを社外の関係者へ送信することで、車両の位置情報や到着予測時間を簡単に共有でき、顧客からの問い合わせ対応を削減できます。

■計画との予実差分を把握し遅延を検知
・配送計画

配送計画をCariotの画面上で作成・確認できる機能です。
配送計画に沿って、どこまで配送したかをリアルタイムで確認できるため、計画と実績の差分が把握できます。
また、本機能では遅延を検知した場合に管理者へ遅延メールを送信します。これにより、ドライバーからの連絡を待たずに遅延を把握し、対策を検討することができます。

配送計画の画面

送信される遅延メール
 

4.輸送遅延対策にCariotを活用した事例

本項では、Cariotを活用し輸送遅延対策を行っている企業様の事例をご紹介します。
 
■緊急時の車両位置把握の際の電話連絡を不要に
<自動車部品製造業の活用事例>

https://www.cariot.jp/case/case11/
 
生産管理にジャストインタイム方式を採用している同社は、部品の輸送遅延による生産ラインへの影響を最小限に抑えるために、日頃から交通情報や道路状況の確認をチェックし、遅延発生時の影響範囲を把握するための確認を電話で行なっていました。
同社は、より迅速かつ効率的に車両の走行状況を把握し、関係者への素早い連絡ができる体制を整えるためにCariotを導入しました。
 
Cariot導入後は、画面上で車両の位置や走行状況がリアルタイムでチェックできるようになったことで、遅延発生状況のトライバーへの確認作業がゼロになりました。
この他にも、輸送計画と実績の差がすぐにわかること、輸送が遅延し生産ラインに影響が出そうな場合は車両の追加投入などの判断ができるようになったことで、生産性アップにもつながっています。
 
■配送状況の見える化で物流管理業務を削減 
<流通・小売業の活用事例>

https://www.cariot.jp/blog/2020/11/26/minicase_part10/
 
食料品や日用品をメインに取り扱うチェーン店を全国展開している同社では、車両の店舗到着時間が計画より15分位以上遅れる場合は、ドライバーが配送管理部門と店舗に連絡を入れるという運用で遅延の把握を行っていました。
しかし、ドライバーが連絡業務に時間を取られ配送効率が落ちてしまうことに加え、配送管理部門は遅延の影響を受ける全店舗に連絡を入れる業務に忙殺されるという問題を解決するために、Cariotを導入しました。
 
Cariot導入によって、遅延発生を自動で検知し関係者にアラートを自動送信する運用に変更したことで、連絡工数を大幅に削減しました。走行データから配送レポートを自動出力できるようになったことで90時間/月の配送管理の作業時間削減を達成しています。
 
 
このほかにも、Cariotを導入し、さまざまな改善を行った企業様の事例をご紹介しておりますので、こちらもぜひ、ご覧ください。

 
 
※本記事の情報、及び画像は、記事作成時点のものです。詳しくは最新の情報をご確認ください。

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