食品流通の課題と解決策〜業務効率向上にデジタル化が必要な理由〜

リアルタイム情報活用術

業務効率化・コストメリット・使いやすさなど、リアルタイム動態管理システムを選定する際の基準はさまざまです。Cariotをお選びいただいたお客様の実業務に即したリアルな選定ポイント5つを解説いたします。

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

食品物流は、温度管理が必要な商品が多く厳しい品質管理が求められます。また、直前まで出荷量が決まらないことが多く、受注から納品までのリードタイムが短いことに加え、荷役・検品・待機時間が長い傾向にあります。このことが運行管理を難しくしており、輸送効率を低下させる原因と指摘されています。

今回は、食品物流が抱える課題と解決方法、業務効率化の実現をサポートするCariotの機能についてお伝えします。

 

1.食品物流の課題と解決方法

1-1.食品輸送における主な課題

農林水産省によると、食品輸送の97%はトラックで輸送されています。
輸送される食品は小ロット多頻度輸送が多く、このことが手荷役作業の負担が増える原因になっており、特に生鮮食品はその傾向が顕著です。
また、市場や物流センターでの荷下ろしをする際の待機時間、荷役・検品等の付帯作業に時間がかかり、物流・流通効率の低下やドライバーの長時間労働の原因になっていることから、早急な改善が求められています。

画像:国土交通省「食品に係る物流効率化実施の手引き

画像:国土交通省「食品に係る物流効率化実施の手引き

効率よく輸送を行うためには、運送事業者と荷主側企業の双方が現場の状況を正確に把握し、協力して改善に努める必要がありますが、下記のようなボトルネックが課題の解消を阻んでいます。

<業務改善のボトルネック>

  • 配送先での滞在時間がわからない
  • 配送先での業務実態が把握できない
  • 運送業務とそれ以外の業務(荷役・検品作業など)の切り分けが難しい

作業工数を正確に把握することは、2019年4月に改正された「標準貨物自動車運送約款等」に基づき、運送事業者が適正な料金を収受できる環境を整備するためにも必要です。
同法では「運送料金である『運賃』と、運送以外の業務や待機時間などにかかる『料金』を明確に区別する」としています。加えて、荷主都合による待機時間を「待機時間料」として算出すること、付帯業務の内容・工数を明確化することが求められています。
これらの問題は、システムを活用することで解消できます。

1-2.食品輸送の合理化を実現するための方法とは

食品物流の合理化・効率化の実現は、物流の課題である人手不足や2024年問題に対応するためには欠かせません。
本章では、具体的な取り組み方法についてお伝えします。

■課題の解消に必要なこと

  • 受発注条件の見直し
  • 荷待ち時間の削減
  • 荷役時間の削減
  • 検品など附帯作業時間の削減
  • 積載率・実車率の向上

など

■荷主と運送事業者が協力して取り組むためのステップ

  • Step1:取り組みの必要性を、荷主と運送事業者の両者で合意
  • Step2:問題点の実態を定量/定性的に把握
  • Step3:問題点が発生する原因を追究
  • Step4:解決に繋がる対策を考え、実行する
■サプライチェーン全体での取り組み

  • パレット化等による手荷役軽減
  • 集出荷拠点の集約等による効率化
  • モーダルシフトによるトラック以外の輸送手段への分散
  • 小口ニーズへの対応
  • ICTの活用
  • 品質・付加価値・価格バランスの見直し
  • 荷待ち時間の削減や付帯作業の適正化
  • 食品ロス削減

(引用:農林水産省「食品流通の合理化に向けた取組について(第1次中間取りまとめ)」)

■労働時間短縮へのアプローチ
1.運転時間の短縮

  • ルート設計の適正化による運転時間の短縮
  • 中継輸送の実施
  • 輸送ネットワークの再編

2.荷役・付帯・待ち時間の短縮

  • パレタイズを活用した積み下ろし作業の生産性向上
  • 事前出荷情報発信で検品作業の生産性向上
  • バース予約システムの活用

(参照:国土交通省「食品に係る物流効率化実施の手引き」)

 

2.食品流通の課題を解決に導くCariotの機能

現場の状況をリアルタイムに把握し、関係者間でスムーズな情報共有を行えるようにするためには、動態管理システムの活用がおすすめです。
モビリティ業務最適化クラウドCariotは、荷主と運送事業者の双方の業務効率化や生産性向上をサポートする多くの機能をご用意しています。

・DriveCast
関係者間で車両のリアルタム情報を共有できる機能です。本機能で発行されるURLを関係者へ送信するだけで簡単に情報共有ができます。

・エリア機能
画面上で車両の現在地を把握できる機能です。ドライバーとの電話のやり取りする手間を削減できます。

・レポート、ダッシュボード
利用者別・部署別・車両別など、目的に合わせたレポートが作成できます。レポートの集計データをグラフィカルなレイアウトで表示するダッシュボード機能と組み合わせることで、自社の状況を一目で把握することができます。

・駐車イベントマップ
車両の待機・滞留している場所が把握できる機能です。どこに・どの程度の時間滞在しているかを把握することで、適正な滞在時間の指標づくりや改善案の立案・実施が実現します。

・到着予測、出発・到着通知
車両が目的地へいつ到着するか、いつ出発・到着したかを画面上で確認できる機能です。ドライバーとの電話のやり取りを削減しながら、関係者への連絡が素早くできるようになります。

・配送計画/荷量管理
Cariot上で配送計画の作成、予実差分の把握/遅延検知、積載率の改善ができる機能です。また、荷量管理機能を活用することで積載率向上が期待できます。

<配送計画>

<配送計画(荷量管理)>

・遅延の検知
Cariot上で作成した配送計画の情報から、遅延が発生した場合にメールで通知する機能です。通知先は複数人が登録できます。

・日報・月報
自動で日報・月報を作成する機能です。ドライバーと管理者双方が日々、行う作業負担が軽減できます。


 

3.生産性向上にデジタル化が必要な理由

過去のCariotブログでもご紹介した「総合物流施策大綱」には「物流DX」が明記されました。
物流DXや業務のデジタル化が強く求められる理由は、主に物流効率化による生産性向上・ドライバーの労働時間短縮・人手不足への対応に集約されます。

■物流効率化

  • 荷主など企業や業種の壁を越えた情報共有が必要
  • 物流プロセス各工程の業務負担軽減・生産性向上
■2024年問題への対応

  • ドライバーの労働実態を正確に把握し、長時間労働の原因を特定
  • 非効率な業務の実態(ムリ・ムダ・ムラ)の定量的な把握と改善
■人手不足への対応

  • 機械化・デジタル化により、少ない人員で効率的に業務を行うことができる
  • 力仕事の比率を少なくすることで、誰もが働きやすい環境が実現し労働力が確保しやすくなる
  • 経験の差を問わず誰もが同質の業務ができる
  • ベテランと新人の業務の平準化、属人化を防ぐ
  • 長時間労働を改善

物流業界は、マンパワー不足や競争激化、社会環境の変化への対応など、多くの課題に対応しなければなりません。
デジタル化のメリットは、リアルタイムデータを取得することで、見えにくかった現場の動きを「見える化」し、業務効率化と生産性向上が実現できることにあります。この機会に、業務のデジタル化とDXへの取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。
ご意見・ご質問・ご感想・ご要望などがございましたら、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

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