企業・事業所の防災・減災を後押しする「事業継続力強化計画認定制度」の目的と支援策

Cariotで実現する遅延対策と位置情報の共有

自然災害など緊急事態において、配送スタッフの安全確保と物流網の速やかな復旧を行うには、車両の位置情報の把握が重要になります。平時から緊急事態に備える上で考慮すべきポイントについてご紹介します。

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

2022年の年明け以降、日本各地で地震が発生しています。自然災害が多い日本では、企業・事業所が災害からの早期復旧を行うための手順を定める「BCP(事業継続計画)」の策定をはじめとした防災・減災への取り組みが進められています。

今回は、中小企業庁の「事業継続力強化計画認定制度」と、認定を受けた企業への支援策、防災・減災に役立つCariotの資料・機能をご紹介します。

 

1.防災・減災に必要な取り組み

自然災害発生後、事業を早期に復旧できるかどうかが経営安定化に影響を及ぼします。特に災害の影響を受けやすい中小企業にとって、災害発生時から労働者と事業を守り、被災から時間をおかず復旧するための手順を定める「BCP(事業継続計画)」の策定は必須です。

自然災害等への事前対策を促すため、中小企業庁が2021年度に実施した取り組みのひとつに、「中小企業強靭化対策事業」があります。

◆令和3年度中小企業強靭化対策事業(中小機構運営費交付金)の概要

  1. 全国10カ所に設置する「強靭化支援人材」を通じた計画策定のワンストップ支援
  2. 防災・減災対策に係る普及啓発
  3. 事前対策に係る計画策定支援

画像:中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度の概要

中小企業庁は上記の他にも、防災・減災に取り組む中小企業・小規模事業者への対策として、経済産業大臣が「事業継続力強化計画」として認定する制度を開始しました。
同制度の認定を受けた中小企業は、税制措置や補助金の加点などの支援策が活用できます。

画像:中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度の概要


 

2.「事業継続力強化計画」認定制度とは?

2019年7月、「中小企業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律(中小企業強靭化法)」が施行されました。
同法では、中小企業が策定した防災・減災への取り組み内容を取りまとめた計画を国が認定する制度として「事業継続力強化計画」及び「連携事業継続力強化計画」が創設されました。

なお、従来の「事業継続力強化計画」では、法に紐づく融資・信用保険等が適用される範囲は「自然災害のリスク」のみに限定されていました。しかし、新型コロナウイルス感染症への対応が喫緊の課題と認識されていることから、2020年10月1日、改定された「事業継続力強化に関する基本方針」に基づき、自然災害以外のリスクが強靭化法の支援対象に加えられました。

画像:中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度の概要

2022年3月15日時点で、事業継続力強化計画の認定事業者は、全国で8178事業者、連携事業継続力強化計画の認定事業者は59の企業・事業所が認定されています。
(参照:中小企業庁「『事業継続力強化計画』認定事業者一覧

2-1.「事業継続力強化計画」申請書の記載項目と対象企業

「事業継続力強化計画」を申請する際、申請書類に記載する項目には下記のものがあります。

  • ハザードマップ等を活用した自然災害リスクの確認方法
  • 安否確認や避難の実施方法など、発災時の初動対応の手順
  • 人員確保、建物・設備の保護、資金繰り対策、情報保護に向けた具体的な事前対策
  • 訓練の実施や計画の見直しなど、事業継続力強化の実行性を確保するための取組

(引用:中小企業庁「BCPはじめの一歩 事業継続力強化計画をつくろう!

また、「事業継続力強化計画」は1社で作成する「単独型」、複数の企業が連携して作成する「連携型」の2種類があり、どの型で申請するかによって必要書類が異なります。すでに申請・認定を受けている企業・事業所が申請の変更を行う場合は、申請したものとは別の申請書類を作成・提出する必要があります。

画像:中小企業庁「BCPはじめの一歩 事業継続力強化計画をつくろう!▶︎「事業継続力強化計画」の申請に必要なもの

2-2.認定を受けた企業への支援策

「事業継続力強化計画」を申請し認定を受けた中小企業には「中小企業・小規模事業者強靭化パッケージ」の一環として、防災・減災関連の設備投資を加速するための中小企業防災・減災投資促進税制が創設されています。
同税制措置では、2023年3月31日までに「事業継続力強化計画」等の認定を受けた中小企業には、特別償却20%などの支援を受けることができます(2023年4月1日以降は18%)。税制措置以外にも、金融支援やロゴマークの使用などの支援を受けることができます。
(参照:中小企業庁「BCPはじめの一歩 事業継続力強化計画をつくろう!▶︎税制優遇の紹介」)

画像:中小企業庁「BCPはじめの一歩 お役立ち情報

2-3.関係者の連携で実現する防災・減災への取り組み

BCPの策定は、災害発生時に自社の経営や利益・社員を守り、事業を早期復旧させることを目的としています。同時に、ステークホルダーに対する信頼向上にもつながります。しかし、自社が想定した範囲を超える対応を求められる事態が発生する可能性もあります。
そのため、事前に社外の関係者との相互連携を可能とする仕組みづくりや、他社との協定を締結することも重要なポイントといえます。

中小企業庁は、中小企業を取り巻く関係者に対し自主的な対応として期待することとして、下記の項目を挙げています。

画像:中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度の概要

日々、多忙な業務を行いながらBCPを策定することへの難しさを感じることもあるかもしれませんが、公的支援策を活用しながら防災・減災への取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。

 

3.Cariotでできる「もしも」の備え

災害はいつ発生するか予測が難しいものです。業務中に発生した場合、ドライバーやスタッフとすぐに連絡が取れず、現在地や安全確保の有無が確認できず、対応が遅れてしまう可能性があります。

モビリティ業務最適化クラウドCariotでは、災害発生時に備えた具体的な対策方法や、スタッフやドライバーの現在地を素早く確認するための方法などを解説した資料をご用意しています。

・Cariotで実現する遅延対策と位置情報の共有

災害は突然発生します。そのとき、走行中のドライバーや業務中のスタッフがどこで・どのような業務を行い・どのような状況なのかを正確に把握することは、安全確保のためには欠かせません。同時に、遅延の把握や社外の関係者への連絡をどのような方法で行うかも考えておくことが大切です。

・Cariotを活用した車両管理完全ガイド

管理者はドライバーの安全を確保しなければなりません。しかし、運転を開始すれば管理者は常にドライバーの状況を確認・把握できるとは限りません。そのような状況下で災害が発生した場合の備えとして、日頃からドライバーと車両の安全確保や、スムーズな現状把握を可能にする手段・方法を用意しておく必要があります。

Cariotでは、緊急時に関係者間の状況を素早く把握・確認ができる機能をご用意しています。

・DriveCast
本機能で発行されるURLを関係者へ送信することで、車両の現在地や到着予測時間を画面上で把握できる機能です。Cariotのアカウントを持っていない方でも、送信されたURLをクリックすることで確認ができます。共有した情報は、スマートフォンやタブレットでも確認できます。
日頃からこのURLを共有しておけば、緊急時にも関係者全員が車両位置を把握できるかもしれません。

・メッセージ(モバイルアプリ限定機能)
車両管理者とドライバー間でメッセージのやりとりができる機能です。管理者からドライバーへのメッセージの送信ができ、ドライバーからは現在の状況などのコメントを残すことができます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。
ご意見・ご質問・ご感想・ご要望などがございましたら、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

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※本記事の情報、及び画像は、記事作成時点のものです。詳しくは最新の情報をご確認ください。

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