首都高速道路の料金が改定〜運送事業者の通行料金値下げの条件とは〜
こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。
2022年4月から首都高速道路の通行料金が値上げされました。この値上げは、一見すると大幅な料金引き上げに感じます。しかし、物流企業・事業所は利用条件を組み合わせることで、従前と比べて割引率が高くなる可能性があります。
今回は、首都高速道路の料金引き上げの詳細と割引条件についてお伝えします。
1.首都高速道路料金改定の概要
2022年4月1日、首都高速道路株式会社は首都高速道の料金を改定しました。
首都高速道路株式会社は、料金改定の理由を下記のように述べています。
- 従来の走行距離35.7km超の場合の料金の場合、1kmあたりの料金が割安になることから、都心部を通過する際のルートとして首都高速道路が選択されることが多く、都心部の渋滞につながっている
- 都心部の通過交通をこれまで以上に抑制する必要がある
- 公平な料金体系を前進させるため新たな上限料金を設定する
首都高の料金見直しのニュースでは「値上げ」というキーワードが取り上げられることが多く、一般ユーザーだけでなく物流企業や運送事業者の負担増加への懸念も生じます。
改定内容を確認すると、一般ユーザーの通行料金は値上げされますが、運送事業者等の大口・多頻度利用者は、一定条件を満たすと適用される割引制度が設定されています。
- Point1:首都高速道路の上限料金の見直し
- Point2:大口・多頻度割引の更なる拡充
- Point3:深夜割引の新たな導入
以上のことから、今回の料金改定は一般ユーザーには若干の値上げとなります。その反面、物流企業や運送事業者は割引期の拡充により、従前より通行料金が値下がりし負担軽減につながるケースがあるといえます。
※実際の料金・ルートは、首都高ドライバーズサイトで確認できます。
2.料金の変更がもたらす影響
2-1.首都高速道路の上限料金の見直し
首都高速道路ではこれまで、ETC車の普通車は最長37.5km(料金距離)の上限料金は1,320円でしたが、今回の料金改定で55.0km(料金距離)/上限料金1,950円に設定されました。なお、現金車の場合は、普通車の基本料金は一律1,950円(一部の区間を除く)に設定されています。
また、ETC車を利用している大型車は、距離に応じた料金を基本に400円〜3,110円、特大車は550円〜5,080円に設定されました。
画像:首都高速道路株式会社「料金距離35.7km超のご利用について上限料金を見直します」
2-2.大口・多頻度割引の更なる拡充
首都高速道路の料金改定に伴い、物流企業や運送事業者の負担増に配慮した割引が設定されました。
例えば、大口・多頻度割引のうち、ETCコーポレートカードを利用する車両単位割引の基本割引率は、従来の最大20%から最大25%に拡充されました。
また、上記の割引対象額のうち中央環状線の内側を通過しない場合の割引率は5%でしたが、改定後は10%に拡充されました。なお、大口・多頻度割引のうち契約単位割引は、従来どおりの10%に据え置かれました。
以上のことから、大口・多頻度割引の場合は、従来の最大35%から最大45%(車両単位最大35%+契約単位10%)まで割引率が引き上げられる計算になります。
画像:首都高速道路株式会社「割引率を最大45%まで拡充します」
2-3.深夜割引の新たな導入
大口・多頻度利用割引の設定の他、交通量が比較的少ない深夜帯(午前0時から午前4時)に首都高を利用する場合は、料金が最大20%割引になる「深夜割引」の対象です。
割引条件は下記のとおりです。
- 午前0時から午前4時までの間に、首都高速道路の入り口または出口を通過する車両
- 判定基準はETCの通信時間を基準とし、車両が首都高の入り口もしくは出口を通過したこと
- ETCコーポレートカードを使用している車両
- 現金支払いは深夜割引が適用されない
画像:首都高速道路株式会社「深夜帯に首都高の入口等を通過するETC車の料金を20%割引します」
3.走行ルートが確認できるCariotの機能
モビリティ業務最適化クラウドCariotでは、リアルタイムで取得するデータから、車両が実際に走行したルートの記録や確認をすることができる機能をご用意しています。
・走行データ機能
車両が実際に走行した距離やルートを自動で取得できる機能です。どこを走行しているか、どこに・どの程度の時間滞在しているかが把握できます。
高速道路を利用する際、車両がどのようなルートで走行しているかの確認にお役立てください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。
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