動態管理システムで解決するルート配送の課題~課題別の解決法を解説~
こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。
物流業界は、目前に迫る「2024年問題」に対応するため、業務効率化による労働時間短縮と生産性向上の実現が求められています。しかし、業務内のボトルネックが特定できず効果的な対策を打ち出せないという悩みを抱えているケースもあります。
今回は、ルート配送業務の課題と解消方法、クルマと企業をつなぐドライバーの働き方改革Cariotを用いた課題の解消法についてお伝えします。
1.ルート配送の課題〜業務効率化を妨げるもの〜
1-1.ルート配送の課題
ルート配送業務は、ドライバー自身が倉庫で商品の積み込みを行い、決められたルートで・指定された時間に・指定された商品を届ける仕事です。指定時間に間に合わせるため、深夜・早朝に業務を開始するケースが多くあります。業務中は、渋滞など道路状況の変化などで遅延が生じてしまい、次の取引先へと急がねばならないこともあります。
時間に追われている中で遅延が生じると、管理者・ドライバーは関係者への連絡・調整業務などが発生するため、業務負担が大きくなってしまいます。
- 出荷当日にならないと物量が把握できない
- 届け先ごとの出荷になっていない場合の仕分け作業が多い
- 道路状況の変化で遅延が生じる可能性がある
- 荷下ろしの順番が回ってくるまでの待機が長い
- 検品などの付帯作業が多く作業が長引く原因になっている
- 関係者への電話での連絡業務の負担が大きい
- 食品や医薬品などは温度管理・定期的な温度チェックが必要
など
1-2.ルート配送の業務効率化を妨げている要因
ルート配送の業務効率化を妨げる原因には、下記のようなものがあります。
- ドライバーの経験差による業務量のバラつき
- 最適なルート設計が難しい
- 管理者から現場の状況が見えにくく適切な判断が難しい
- 遅延が生じると、管理者はドライバーや取引先への頻繁な連絡が必要になる
【要因2】繁忙期と閑散期との差が大きい・時間に追われてしまう
- 繁忙期の業務量増加に伴う残業の増加
- 遅延が生じると次の取引先への到着がさらに遅れてしまう
- 時間内に業務を終えるため適切な休憩が取れない
- 事前に決められた時間に到着しなければならず時間に追われてしまう
【要因3】荷積・荷下ろし・付帯作業の作業負担の多さ
- 荷主や管理者への電話連絡が多い
- 納品など紙への記入・サインなどの作業が多い
- 付帯業務の対応依頼があった場合、作業に時間がかかり遅延の原因になってしまう
- 1件あたりの作業が長引くと、次の配送先への到着が遅れてしまう
1-3.課題解決には荷主の協力が不可欠
「物流の2024年問題」では、従来からのドライバーの人手不足と改正労働基準法の施行による労働時間短縮が同時に進行することで、運びたい荷物が運べなくなることが懸念されています。
2024年問題を解決するためには、運送事業者にとってドライバーの労働時間短縮と業務効率化は必要不可欠です。しかし、運送事業者が単独で実施できる対策には限りがあります。荷主側の理解と協力を得なければ実現できないことも多いのではないでしょうか。
荷主側もドライバーの労働時間に関する「改善基準告示」の把握や、場合によっては配送の仕組みを見直すことも必要になるかもしれません。
荷主側が運送事業者の現状を理解し、業務効率化の実現に向けた積極的な関与を行うことが「2024年問題」を解決するためのカギといえるのではないでしょうか。
- 車両の状況をリアルタイムで把握できるシステムの導入・活用
- 電話を用いた連絡・調整業務の負担を軽減
- 配送ルートの見直し・最適化
- 作業スケジュールの見直し
- 荷主側と交渉し契約に明記されていない作業の削減・廃止
- 乗車前点検・アルコールチェック・日報作成など、日々の業務の自動化
など
- 納品時間の分散で早朝出発便を削減
- 荷主都合の待機時間の削減
- 置き配の導入
- ドライバーによる検品の削減・廃止
- 発注・発送から配送までの「配達リードタイム」延長による運送事業者の負荷軽減
- 契約に明記されていない業務の見直し
- 適正運賃の収受に向けた運賃アップ
- 燃料サーチャージの適用
- 下請法の遵守
など
2.ルート配送/課題ごとの解決策
ルート配送の課題解消には「動態管理システム」の導入による業務のDX化・デジタル化がおすすめです。
- Step1:自社の課題に合った動態管理システムを導入
- Step2:リアルタイムデータから現場の状況を把握
- Step3:取得したデータを分析しボトルネックを発見
- Step4:分析結果を踏まえた改善策を講じる
- Step5:分析と改善を繰り返すことで生産性向上へ
クルマと企業をつなぐドライバーの働き方改革Cariotは、ルート配送業務のさまざまな課題を包括的な支援と課題の解消に役立つ多くの機能をご用意しています。
2-1.【課題1】車両の今の状況をリアルタイムで把握したい
業務効率化のためには、現場の状況をリアルタイムで把握できる機能/素早く簡単に情報共有ができるがおすすめです。
・DriveView
2022年5月にリリースした新機能です。ひとつの画面上で車両に関するさまざまな情報をリアルタイムで把握・確認することができます。
- 車両の現在地の確認
- 目的地への到着時間
- 車両の停車時間
- 条件と合致する車両の検索・表示
・DriveCast
本機能で発行するURLを社外の関係者に送信することで、車両の現在地・到着予測時間を素早く共有できる機能です。ドライバーへの状況確認、関係者への電話連絡や報告の回数が削減できます。
2-2.【課題2】日々の業務負担を軽減したい
日々の業務負担を軽減するためには、車両の状況や実際の業務内容、日々記入が必要な日報に関するデータを自動で取得し、記録・保存できる機能の活用がおすすめです。
・レポート
車両ごと・ドライバーごとの稼働状況を集計できる機能です。グラフィカルなレイアウトで表示することで、視覚的に状況が把握できます。
・アルコールチェック結果管理機能
ドライバーへの酒気帯びの有無を確認し、その結果を手動で入力・保存できる機能です。情報はクラウド上に保存され、Cariot上でいつでも確認することができます。また、登録した情報は1年間、保存されます。書類整理の工数削減、書類作成効率の向上などの効果を得ることもできます。
・アルコール検知器メンテナンス管理機能
アルコール検知器のメンテナンス情報をCariot上に登録し、検知器が正常に作動しているか、故障がない状態が維持されているかの確認を支援する機能です。
本機能では、週次・年次で機器のメンテナンスの有無に関する記録をいつでも確認できます。また、事前にアラート設定をすると、メンテナンスがされていない場合は管理者に通知を送信します。
3.動態管理システム活用のメリット
物流業界では、依然として電話でのやり取りが多く、受発注を専用用紙やFAXで行うシーンが多く残されています。アナログ作業の多さは、業務効率化を妨げている要因のひとつと指摘されていることから、国土交通省は「総合物流施策大綱」において、ITシステムの導入・DXの推進を明記しています。
- PCやタブレット等の画面上で簡単に車両の状況が確認できる
- 出発・到着・遅延など、状況把握のための電話連絡の回数を削減
- 管理者・ドライバー・社外の関係者間でスムーズな連携が可能になる
- 業務実態を可視化することでボトルネックが発見しやすくなる
- 実際に走行したルートや滞在時間が把握できる
- ドライバーがどこで・どのような業務を行なったかが把握できる
- 取得したデータの活用でドライバーの経験差による業務の偏り・属人化を防ぐ
- 取得した情報をBCPに役立てることができる
- 危険運転などの挙動を把握し安全運転管理に役立てることができる
など
現場の状況が見えない不安やストレスを軽減し、生産性向上の実現をサポートするCariotの各機能を、この機会にぜひ、ご活用ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。
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