「速さ」と「正確さ」、サービス提供価値の最大化に成功した事例
引越しや緊急搬送、定期配達、路線便で送れない大きな貨物の配達など、さまざまな場面で活躍している赤帽。即日対応の依頼を効率よく、かつ確実にこなすために、Cariotの動態管理システムを導入。配車担当者とドライバーそれぞれの業務負荷が軽減された岡山県での成功事例から全国の赤帽へと拡大していく可能性を秘めている。
-
1導入前の課題突発的な依頼はスピードが命
-
2導入の決め手初恋のようにときめいたCariotの可能性
-
3成果配車係の大幅な業務負荷の軽減
-
4今後の展望Cariotで全国の赤帽と連携する
突発的な依頼はスピードが命
赤帽は全国180カ所の営業拠点の強みを活かし、法人向けに全国配送のコーディネートを行っています。岡山県は赤帽岡山県軽自動車運送協同組合が拠点となり、私が理事長を務めています。その加盟団体・個人のひとつに私が代表を務める株式会社由加屋があります。
お客様からの依頼は基本的に突発的なものがほとんどです。「いますぐに来ることはできますか?」、「いつ来られますか?」という催促の嵐です。早く届けられるならば、送料が高くなっても構わないという方もいらっしゃいます。
さまざまな集荷の依頼を、弊社では30名ほどのドライバーで切り盛りしてきました。しかし、一人ひとりのドライバーがいまどこで何をしているのか、その確認手段は各々への電話だけでした。最も早く向かえるドライバーを見つけるまでに時間がかかり、お客様をお待たせしてしまうこともありました。
それでは一刻を争うお客様にとって、「本当に運んでくれるのか?」あるいは「本当に集荷に来てくれるのか?」という不安に繋がってしまいます。速く正確に荷物をお預かりし、お届けする。赤帽のサービス提供価値を最大化させるために、リアルタイムで車両の位置情報を把握する必要性に迫られていました。
初恋のようにときめいたCariotの可能性
約30名のうち、即日対応に従事しているドライバー約10名の現在地と作業状況を把握したいと考えていました。次の現場に集荷に向かえることが誰なのかがわかったら、何時に荷物の引き取りができるのか。それをスムーズに確認するためにはどうすればいいのか。その解決策が何もない中で、Cariotと偶然出会いました。
というのも、日頃から動画共有サイトで動画をよく見ている中で、偶然にもCariotの広告が流れてきたのです。何としても弊社の課題を解決したかったので、Cariotの存在を知った瞬間、大袈裟ではなく初恋のようなときめきがありました(笑)。
「こんな画期的なサービスがあるのか!」と驚いて、すぐに電話をしました。具体的な説明を聞いてみると、利用料金は高くないですし、GPSロガー(シガーソケット給電タイプ)のプランならば、デバイスを取り付けてすぐに始められるイメージが湧きました。念のため、他のサービスも探しましたが、やっぱりCariotだなと。私としては最初に直感に響いたものを選びたいですから。
配車係の大幅な業務負荷の軽減
当初の計画通り、即日対応に従事している約10名のドライバーを対象にCariotを導入しました。極端な例ではなく、「すぐに荷物を取りに来て欲しい」という依頼は少なくありません。Cariotを導入する前は配車の確定と、お客様へのお返事までに30〜40分もかかっていました。「すぐに来ることができないなら結構です」とキャンセルされることもあります。お客様によっては1分1秒の戦いなのです。
Cariotを導入して車両の現在位置がわかるようになると、配車担当からドライバーに電話をかける頻度は半分以下になりました。ドライバーが電話を取る回数も必要なものだけになりましたし、その効果をすぐに実感できたことには驚きました。ちなみに、弊社が導入したGPSロガータイプはデバイスをシガーソケットに差すだけなので、年配のドライバーも難なく設定できています。
配車担当は私を含めて3人ですが、事務所から離れて別の建物で会議に出席することもあります。これまではそのようなときにドライバーの電話を受けることができませんでした。しかしCariotを使うようになってからは、車両の位置情報をパソコンの他にスマートフォン上でも確認できています。また、深夜の配送の状況も自宅に帰ってからでもチェックできます。忙しいときには3人がかりで片っ端からドライバーに電話していましたが、少なくとも電話をする回数は半分以下となり、改善されたこの状況は配車係としては革新的です。
また、お客様からは常に「今はどこにありますか?」と進捗を聞かれるのですが、今はドライバーに尋ねることなく返答でき、ドライバーは走っていても焦らされることがないので、助かっています。
Cariotで全国の赤帽と連携する
現状の機能で十分に満足していますが、稀にドライバーが現場に近づいているのに見つけられない場合があります。そんなときは、Googleのストリートビューをスムーズに共有できると便利かもしれません。どうしても平面の情報だけでは伝わりづらいこともあるので、実際の道路沿いの風景を頼りに誘導できたらいいなと思います。
現在は私の会社でCariotを利用していますが、近い将来には組合にも導入したいと考えています。まずは岡山県内で成功事例を積み重ねて、いつかは全国の赤帽に展開していきたいです。
赤帽には未だに書面でのやりとりがメインの昔ながらの組合・会社もあります。そういったアナログな組織も含めて全国の赤帽が弊社と同じ悩みを抱えていますので、Cariotというひとつのシステムを通じて連携していけるようになれたら、全国規模でサービスの底上げに繋がるはずだと確信しています。